鉄めっき

あらゆるご要望に応える

一品一様の鉄めっき

フソーは、創業以来40年以上、鉄めっき技術を磨き上げてきました。

日本で唯一の鉄めっき厚膜技術を駆使し工業用製品づくりと、軸受など鋼材の摩耗部分や削りすぎた部分の修復を行ってきました。

今、フソーが取り組んでいるのは、クロム(六価)めっきやニッケルめっきに比べて人体や環境にもやさしく、加工方法によって様々な性質を付加できる鉄めっきを使って、サスティナブルな社会づくりに役立つこと。

強度も強く、軽量で、環境規制にかからない「鉄」のめっき技術により、フソーは、今までなかった製品開発のお手伝いをします。

鉄めっきの特徴

フソーの鉄めっき技術は、ミクロンオーダーの鉄箔からミリ単位の大型金型の設計変更、鋳鉄・球状黒鉛鋳鉄の製品面への緻密な表面改質が可能です。また、溶接のように”ひずみ”を生じる事もなく、純度が高いので錆びにくいという利点があります。

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フォーナイン

99.99%

新たな用途が見つかる・厚さ・大きさも自由自在。

極限まで純度を追求したフソーは、99.99%純度の鉄めっきを実現しました。

電解精錬で施すフォーナイン鉄めっきは、めっきの厚みや大きさを自由なため、様々な用途・形状に使用できるだけでなく、防錆性、熱伝導性に優れ、磁気を寄せつけないバリア性を持っています。

さらに、自社配合するオリジナルめっき液と、温度によって得られる性質が異なることを生かした独特の温度管理により、お客様のご要望に合わせた付加価値を加えることができます。

用途例

高磁束密度、高透磁率、低保磁力製品へ。

スイッチ・リレー、電磁石、磁気クラッチ、ブレーキ、発電機、モーター鉄心、接極子、磁気シールド、その他多数の製品・商品に利用可能です。

「こんなことできないか?」とお考えのアイデアがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

フォーナイン鉄めっきの特徴

  • 高純度なため、軟らかい(ビッカース約HV150)
  • 鉄を主成分とするため、他の金属に比べて安価。
  • 金属同士の拡散接合のため、極めて強い密着力を実現。
  • 電磁シールド特性があり、電磁波による人体や精密機器への影響を抑えられる。
  • 1mmを超えるような厚いめっきが可能(3mmでも可能)。
  • 摩擦部品の復元は、溶接や溶射技術という選択肢もあるが熱によって歪が発生する。
    しかし、鉄めっきは100℃を超えないため熱による歪の影響を受けない。
性質 数値データ
純度 Fe:99.99% C:0.006〜0.008%
結晶構造 体心立方格子
硬さ HV200〜250(ショア硬さ Hs28〜36)
密着力 275MPa (28kg / mm2
降伏点 322〜328MPa (32.9〜33.5kg / mm2
引張強さ 391〜400MPa (39.9〜40.8kg / mm2
伸び 8〜22.3%
耐圧縮応力 892MPa(91kg / mm2)までの荷重で変化なし
めっき処理温度 100℃以下
切削性 ハイス加工にて切削性良好
析出速度 300〜500μm / day
最大析出量 単純形状にて 10mm
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スリーナイン

99.9%

ゆがみ・ひずみを最小限に。ミクロン単位で対応。

フソー標準の鉄めっきは、99.9%のスリーナイン。高い純度で鉄めっきによる表面加工を行う事で、錆に強く、硬さも得られます。溶接のように高温処理をしないため「ゆがみ・ひずみ」を最小限に抑えられるため、精度と耐久性が求められる大型金型や成型加工機に最適です。

また、めっき加工の優れた部分は、必要な場所をピンポイントで鉄めっき可能であること。フソー独自の厚盛加工により、チョック(軸受箱)やジャーナルヘッド、シリンダー等を新品同様の性能を回復することができ、コスト削減にもつながります。

フソーの鉄めっきは、めっき液をオーダーメイドで内製していることから、部材の性質や用途に合わせて対応し、高いコストパフォーマンスを発揮します。

用途例

  • チョック(軸受箱)やジャーナルヘッド等の大型部品における摩擦部品の復元
  • 鉄めっきシート、鉄めっき部品の電磁シールド材
  • 中間層のニッケル代替めっき皮膜により、環境や人体への影響を抑えたい部品・製品

耐食性の評価

鉄めっきとクロメートによる表面処理(SPCC/SS400)の腐食を比較しました。

塩水噴霧試験による腐食減量
1h試験後