工業化(厚めっき)に成功
三価クロムめっき
工業と環境の共生を実現する
三価クロムめっき技術がついに誕生。
環境に優しい技術を確立することで、世界を変える。
クロムめっきは、硬度と耐摩耗性に優れていることから、自動車やオートバイをはじめとする輸送機器、印刷機械、工作機械、金属加工、鉄鋼など、様々な産業で広く活用されてきました。しかし、使用されているのは「六価クロムめっき」。六価クロムめっきは、低価格で技術的に容易であるメリットがあり世界的な近代化・工業化を支えてきましたが。一方で近年に入り、人体や環境に悪影響を与える有害物質を含有していることが問題視されるようになっています。
この問題をクリアするのが、三価クロムめっきです。
三価クロムめっきは、装飾用(薄めっき)としては普及していますが、工業用(厚めっき)の技術は確立されていませんでした。フソー株式会社は、この「三価クロムめっき」を工業化する技術開発と生産ラインの構築に成功いたしました。
三価クロムめっきの可能性

EU規制・グリーン調達をクリア
持続可能な社会づくりに世界が舵をきり、EUを始めとする世界各国の環境規制を強化しています。六価クロムめっきを使用している製品は、輸出できなくなるだけでなく、日本国内においても流通できなくなる可能性があります。
三価クロムめっきは、環境負荷物質を含んでいないため、RoHS指定をはじめとする、各種環境規制をクリアできるクロムめっき技術です。EU規制やグリーン調達などの基準をクリアし、これからの時代の標準となっていくとが確実となっています。

新たな工業製品を生み出す
三価クロムめっきは、装飾用(薄めっき)としてアクセサリー等の小物類などに広く利用されてきました。工業用としても耐えうる厚めっき技術が確立されたことで、今までは六価クロムめっきを使用していたものが三価クロムめっきに置き換わるだけでなく、今までは考えもしなかった用途で利用できる可能性が広がります。
お客様のアイデアと、フソーの三価クロムめっきにおける厚めっき技術により、潜在的な社会ニーズや、私たちの暮らしに役立つ製品や技術が生まれていきます。
三価クロムめっきの特徴
※名称は「Fクロム」
三価クロムめっき(Fクロム)


工業用における三価クロムめっきと六価クロムめっきの比較
六価 メリット |
①低価格 |
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②めっき液が管理しやすい | |
③技術が確立されている |
六価 デメリット |
①環境問題で有害な化学物質が使用されてる |
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②人体に悪影響である | |
③RoHS指令等で規制対象となっている |
項目 | 6価クロム | |
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硬さ | HV800~1700(熱処理により超硬質化) | HV800~900(硬質) |
外観 | 金属光沢(黒っぽい) | 金属光沢(青白っぽい) |
表面状態 | 平滑(マイクロクラック無し)耐食性UP | マイクロクラック有 |
下地めっき | ニッケルめっき推奨 | 鉄系材料の場合、不要 (耐食用途ではニッケルめっきが必要) |
環境影響 | 有害性が低い | 有害性がかなり高い (人体・大気・水質・土壌) |
排水処理 | 処理費用が安価 | 処理費用が高い |
めっき浴管理 | 配合薬品が多く複雑 | 配合薬品少なく簡単 |
環境法規制 | RoHS指令等に非該当 | RoHS指令等に該当 |
用途例
- ・ロール製品
- ・各種金型
- ・自動車部品
- ・電気製品
- ・建築金物 ・部材
- ・装飾品
- ・さまざまな新用途
新製品・新技術の共同開発について
フソーは、「工業用三価クロムめっき」における全てのめっき工程を内製化しているため、
貴社との共同開発情報が外部に流出することがありません。